『波よ聞いてくれ(1)〜(5)』を読んだ

Kindle版の1巻がたまたま無料になっていたので、試しに読んでみたら思いのほか面白くて、5巻まで買って読んでしまった。 何度目だこのパターン。

波よ聞いてくれ(1) (アフタヌーンコミックス)

主人公のミナレは滑舌が非常に良くて アドリブに強いスープカレー屋の店員。 つまり素人。 そのスープカレー屋の店員が、ラジオ局のディレクター麻藤にはめられたも同然の形で、ラジオの世界へ足を踏み入れることになった。

ミナレがその才能を発揮してラジオの世界で上り詰めて行く。 …という展開では今のところ無さそうで、 どちらかというとトラブルを引き寄せやすい体質の彼女が、身の周りで起こった事件をネタに番組を作り上げていくことが多い。 ミナレはかなり破茶滅茶で破滅型で、 側から見るぶんには楽しいけど、 巻き込まれたくはないねぇ。

途中、 オカルト路線突入か? いや殺人事件発生でサスペンスになるのか? なんて展開もあったが、 その結末があまりにも意外すぎて笑った。 いやまったく、予想だにしなかった。 5巻ではおかしな宗教団体まで出てきて、やっぱりオカルト路線か? それともシリアスになるのか?いや、やっぱりシリアスにはならないんだろう。

ラジオが題材である必要あるのかな、なんて疑問に思わなくもないが、 そんなイチ読者のささいな疑問なんかねじ伏せるパワーがある。 「生き急いでいるくらい」だと自称するミナレの勢いがダイレクトに伝わってきている感じだ。