かぐや様は告らせたい(27)

前巻で四宮家のお家騒動にカタがついて、あとはクロージング。

四宮家三男の雲鷹は、作中でも印象がガラリと変わった人物の筆頭だな。第一印象は最悪。早坂拐おうとしてたし。ただ、かぐやを四宮家の人間としては一人前に育てたし、なんだかんだ情はあったみたいで、手のひらクルッてなった。雲鷹は、かぐやと会長が将来結婚するのも認めているようだし、会長も面と向かってではないけど、雲鷹兄さんなんて呼んじゃっていたり。赤坂先生の手のひらで見事に踊らされてしまったな。

藤原書記のラーメン四天王編もついに完結。最後の晩餐には寿司か焼肉というオチが、じつに彼女らしい。藤原書記のフリーダムさに四天王が勝手に振り回されているだけの構図なのに、それが面白い。藤原書記だから成り立ったシリーズ。藤原書記もまた、第一印象と現在で評価が変わった一人だな。メインヒロインだったはずなのに。すぐ化けの皮剥がれたけど。下ネタ連呼しても許されるヒロインなんてそうそういない。

次がいよいよ最終巻。27巻発売時点で残り3話なんだけど、会長の最初の生徒会長選挙での大立ち回りが明かされるんだろうか。このまま触れられず終わったりしないか心配だ。伏線はきっちり回収し終わってほしい。