カイゼン・ジャーニー

主人公の江島がアジャイルな開発に出会い、アジャイルのプラクティスを1人から初めて、次第に周囲を巻き込んでいく。最終的には組織を越境したアジャイルな開発を実現するサクセスストーリーだった。

ストーリー仕立てになっているので、どのような問題に遭遇したときに、アジャイルスクラムのプラクティスをどう駆使して解決していくのか、イメージが湧きやすかった。プラクティスだけ紹介されても、それをいつどうやってやればいいのさ、ってなるだろうし。ストーリーとプラクティスが一緒に、頭にスッと入ってきた。

ただまぁ、サクセスストーリーなのでハッピーエンド前提だし、ちょっと都合良すぎなのではと思うところは無くもない。例えば第二部はチームでのカイゼンがテーマだけど、チームが組まれた経緯は巻き込んだというより巻き込まれた形に思えた気がする。

本書で紹介されたプラクティスを実践する際は、参考文献にもあたってそれぞれ深掘りするとして、まずは1人からでいいので始めるところからだな。始めるのが一番大事。周囲を巻き込めたら儲けもの。ダメ元で、転職したつもりになって行動してみるといいかもしれない。