『業務システム開発モダナイゼーションガイド』を読んだ

本業ではパッケージ開発に携わっていて、その開発プロセスは外部設計→内部設計→実装→テストという流れを、開発する機能ごとに回す小規模なウォーターフォールみたいなもの。SIerと協力会社に分かれてはいないし、本書のメインターゲットからは若干外れているけど、パッケージ開発は業務システム開発と似た部分が多いので、参考になるところがあるのではと思い購入した。

とりわけ内部設計について悩んでいて、どうすればいいかまったく手探りの状態。本書によれば、外部設計と方式設計がしっかりしていれば内部設計書は不要ですらあるとのこと。確かに、外部設計書はかなりしっかり書いているし、実装する機能はどれも決まったレイヤーアーキテクチャなので、内部設計書に書く内容が外部設計書と重複する場面は少なくない。原則、内部設計では、独立したドキュメントファイルではなく、コードと一体化して管理するのが良いということで、それならコードと乖離しにくいし、開発スピードも今より向上しそうだ。

Excelによるチェックリストもどうにかしたいと思っていたので、VSTS でテストを管理するというのは悪くなさそう。テスト管理では特に目立ったソリューションが見当たらないので、既に Visual Studio を使ってることだし、Microsoft の製品にどっぷり浸かってしまおうか。Excel でインポートできるので、移行は難しくないかもしれない。ただ、テスト項目が膨大なため、本当に管理できるかは未知数。

欲を言えば、内部設計についてもっとボリュームがほしかった。実案件を載せるわけにもいかないとは思うが、もう一歩、実践的な内容に踏み込んで欲しかった。今自分がちょうど困っているから、なおさらそう思ってしまうのだろう。自覚はある。ともあれ、本書に掲載されているものは、著者が実際に提案・実践した手法とのことなので、試してみる価値はありそうだ。