アルスラーン戦記(20)

パルス軍3万に対しルシタニア軍10万と、ただでさえ圧倒的に数に劣る上、ボダン率いる聖堂騎士団の強襲に合い、ナルサスの知略をもってしてもいよいよ窮地かと思ったら、まさかまだ策があったとは。しかも、アトロパテネの意趣返し。ボダンに悪魔とまで言わしめたダリューンの活躍もあって見事勝利。悪虐の限りを尽くしてきたボダンの最期は胸のすく思いだった。

第二次アトロパテネ会戦勝利後、すべての兵に報酬を与えて、部下を大切にするお人好しっぷりは相変わらず。ただ、それだけでなく、財宝を分け与えことで、財宝を守る人員を節約するリアリストな一面も見せて、王者の風格が出てきた。タハミーネがみちがえるようと言ったのも頷ける。