3月のライオン(15)

学園祭フィナーレのファイヤーパーティで、零がひなたに気持ちを伝える場面は、もう眩しすぎて直視出来ない。ていうか、今まで好きって伝えてなかったんかい。零の気持ちがひなたに伝わって、肝心なところのシーンは意図的に省かれていたけど、その後 2 人で離れたところからファイヤーパーティを眺める姿から、おそらくそういうことなんだろうな。

零が戦うことが増えてきたA級は、人間性を捧げなきゃ生きていけないような、 天才や怪物の住む世界。 棋戦でのアウトプットに対し、棋譜や研究のインプットが追いつかない、黒い部屋と自身で表現していた状態に陥りやすくなっている零だが、現状から抜け出すには、リソースのほとんどを将棋に費やす必要があるんだろう。

ただ、生きていくために将棋を選んだ零が、ようやく手にした居場所を犠牲にしてタイトルを獲得しても、はたしてハッピーエンドと言えるのかどうか。 そんな零に、ようやく手にした居場所を手放してはいけないと訴えた先生は教師の鑑だな。 零の数少ない理解者。 あかりの相手ということは零の家族になるかもしれないわけなので、 案外、 相応しいのかもしれないと思えた。 総合力的な意味で。

3月のライオン 15 (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン 15 (ヤングアニマルコミックス)