強いチームはオフィスを捨てる

つい先日 Basecamp に社名を変えた、旧 37signals の本『Remote』の日本語翻訳版。 「こんな意識高いタイトルじゃなくて、Remote のままでいいのに」って思った人は自分以外にもいるはず。

37signals は本社こそシカゴにあるけど、Rails 作者の DHH がデンマークに住んでいたのは有名な話。 現在でも、社員36人中、本社で働いているのは13人。残りの社員はリモートで働いている。 本書は、リモートワークを実践している企業による、机上の空論ではない実践本。 彼らの経験が凝縮された一冊。

確かに、片道1時間近くかけてオフィスに通勤しても、 ミーティングや電話によってよく作業が中断されてしまうとしたら、 オフィスでやる作業はお世辞にも生産性が高いとはいえない。 通勤時間なんて無駄以外の何者でもない。

じゃあ、リモートワークを導入するだけで、オフィスや通勤から開放されて、生産性が高まり万事上手くいくかと言えば、そんなことはないわけで。 上司の反対、社員同士のコミュニケーション、仕事外の誘惑、反対に働きすぎてしまう、etc。

本書ではそれらの、リモートワークのデメリットに対して、具体的な対策方法を紹介している。 何度か出てくる、リモートワークのメリットを述べても認めないような上司や会社なら転職しちゃえ、 というのはいささかマッチョ過ぎる気がするけど。

リモートワークを実践したいけど、今の職場でやれるかといったら、難しいだろうな。 この人に辞められたら会社がヤバイっていう、スペシャルな存在でもない限り。 ボトムアップよりもトップダウンの方が可能性がある。 自分が独立して起業することがあれば、リモートワークを取り入れたいとは思う。

強いチームはオフィスを捨てる: 37シグナルズが考える「働き方革命」

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