『Essential Xamarin』を読んだ

Xamarin を扱った技術書もだいぶ増えてきたが、 『Essential Xamarin』はかなり毛色が違う。 それもそのはずで、技術書典で発売された同人誌が元になっていて、 それを加筆修正して商業出版したものが本書。 恥ずかしながら、技術書にも同人誌があるということを知らなかった。 元が同人誌なので、体系的に順序立ててまとまっているわけではない。 WEB+DB PRESSみたいな技術雑誌に近いかな。 収録されている記事がどれも濃かった。

Xamarin.Mac について書かれた記事は初めてお目にかかったかも。 Xamarin で WindowsMac 両対応のアプリの開発を考えていたけど、 正直 macOSアプリ開発をどこから手をつければいいのかさっぱりだった。 本記事ではシンプルなアプリを題材に、 サンプルコードとスクリーンショットを多めに載せてあって、 とっかかりとしてピッタリの記事。 Xamarin.Forms が macOS 対応予定とはいえ、 Xamarin.Mac の知識は必要になるだろうね。

Xamarin の中の人による Xamarin Android SDK の解説記事は、 Xamarin.Android SDK の使い方にとどまらず、 その仕組みにも踏み込んで書いてあった。 Xamarin.Android では Java API を呼び出す C# のラッパーを提供しているわけで、 C# から Java をどうやって呼び出しているのか、 またその逆に Java から C# をどうやって呼び出しているのか、 相互運用について知るのに最適。 Xamarin.Android をやるなら絶対読んでおいた方がいいと思える内容。

とにかく、濃すぎて胸焼けをおこしそうなくらい濃厚な一冊だった。

Essential Xamarin ネイティブからクロスプラットフォームまで モバイル.NETの世界 (技術書典シリーズ(NextPublishing))

Essential Xamarin ネイティブからクロスプラットフォームまで モバイル.NETの世界 (技術書典シリーズ(NextPublishing))