『まつもとゆきひろ 言語のしくみ』を読んだ

本書は、Matz こと『まつもとゆきひろ』氏が Streem という新しいプログラミング言語を開発するという、 日経 Linux で連載した記事をまとめて書籍にしたもの。

Streem のプログラミングモデルや文法を考え、 ガベージコレクションを含めた言語処理系だけでなくライブラリまで実装する、 という一部始終が詳細に書かれていた。 Streem の開発を通して、プロの言語デザイナーである Matz の頭の中を覗くことができる。

やはり、プログラミング言語のデザインについて書ける日本人は Matz しかいない。 いや、書くだけなら他にもいるだろうけど、 Ruby のパパである Matz が書くと説得力がケタ違いだ。

あと、タイムマシンコラムというのは面白い試みだった。 連載を書籍化したから生まれた発明かもしれない。 今後、同じようにタイムマシンコラムを載せる書籍が増えたら面白いだろうな。

自分にもプログラミング言語が作れそうな気がしてくる。作ってみたくなる。 そんな魅力が凝縮された一冊だった。