『リモートチームでうまくいく』読んだ

リモートチームとは、チームとしてのリモートワーク。 一昔前に話題になった、働く場所や会社に縛られないノマドとは違う。 リモートチームは会社に所属しながらもリモートで働く。 しかもチームで。 ソニックガーデンは社長を含め社員全員がリモート勤務可らしい。

リモートチームは会社と社員の双方でメリットがある。 社員は会社に所属しながらも働く場所や時間の自由が得られる。 会社は優秀な人材を場所にとらわれずに採用することができる。 リモートワーク可というのが転職の決め手になることもありそうだ。

ただ、全員がリモートで働けばリモートチームになるかといったら、 そんなわけはなくて。 リモートチームが上手く機能するように、ツールを導入したり、情報共有を徹底したり、 働く時間をそろえたり、といったさまざまな工夫が必要。

なにより、リモートチームを実現するためには、 セルフマネジメントが出来る人でチームを構成する必要がある。 これが一番高いハードル。 セルフマネジメントとは、本書によると 「自分の時間やリソースを自身で管理した上で、どんな仕事にどれだけのコストをかけるかを考えて、 誰かに指示・管理されることなく成果を発揮することのできるスキル」のこと。 つまり、優秀な人材だけでチームを構成しないと成立しない。

既にいろんな社員を抱えている会社がやるのは困難を極める。 急に人を増やすこともできないので、急成長したいスタートアップにも適さない。 「納品のない受託開発」という、 顧問エンジニアみたいな急成長はないけど手堅いビジネスをやっている、 ソニックガーデンだから実践できている。

そういえば、『強いチームはオフィスを捨てる』を書いた Basecamp 社も、 ベンチャーキャピタルから資金を調達せずに、自分達の売上で着実に成長していったな。 そういった手堅いビジネスをやっている少数精鋭の会社と、 リモートチームは相性がいいんだろう。 もし自分が起業するなら、リモートチームの実現させたいとは思う。