リーンスタートアップは簡単に言うと、アジャイル開発のやり方をスタートアップに応用したもので、
- アイデアを検証するための最小限の製品をリリース
- 製品を使ってもらうことによって得たフィードバックを検証する
- このままの方向で行くか起動修正する
というフィードバックループを継続的に行う。
アイデアは重要だけど、どんなに素晴らしいアイデアでも、本当に必要とされているものだとは限らない。むしろ必要とされていないことの方がずっと多い。長い月日をかけてリリースしたはいいものの、使ってもらえなければ、無駄な努力を続けたことになってしまう。
そこで、短期間で製品をリリースし、フィードバックを得ることができれば、早い段階で本当に需要があるかどうかを確認できる。その結果、このまま行けそうなら行ってもいいし、難しいようなら起動修正、つまりピボットする、というわけ。ターゲットユーザーや市場を変えるなり、製品自体を見直すなり、ピボットのやり方もいろいろある。
ただ、フィードバックを分析して判断の材料にするためのシステムが必要なんだけど、これは自前で用意するしかなさそう。そのうち、フィードバックの分析をサポートする製品とか出てきそうだ。
本書はIT 系スタートアップ寄りな内容だったけど、実践的で、そこらへんのビジネス本コーナーに置いてある起業本なんて足もとに及ばないと思った。あのクックパッドが入社した人に読ませるのというのも納得*1。日本発スタートアップのバイブルになりそうだ。
- 作者: エリック・リース,伊藤穣一(MITメディアラボ所長),井口耕二
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2012/04/12
- メディア: 単行本
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